アイ・コーポレーションのお薦めの本
この本はブランド研究でも、数多くの実績をお持ちの早稲田大学の恩蔵先生と亀井先生が中心になって、8人の学者によって書かれている本です。
この本の魅力は、実践的な視点でまとめられているところです。ネーミングやロゴ、キャラクター、ジングル、パッケージなどブランドを作る重要な要素ごとに、7つの章からできています。それぞれの「役割」や「選択」にあたって気をつけなければならないことなど、が実践的視点とアカデミックな背景との両方から書かれています。必ず馴染み深いケースがでてくるところも、ありがたいところです。ヤマト運輸やジョージアのロゴから、「ネームをすてていたころのプリンス」まで幅広い事例が登場します。
12年間のCMタイアップ曲上位20位までの一覧もありました。クリエータが書いた本だと、どうしても作品紹介に近くなり、アカデミックな本だと、どうも抽象的すぎるそんな思いを抱いている方にぴったりの本かもしれません。
ブランドマネージャや宣伝・デザインのご担当になられた方が、最初に読むのもお薦めですし、ロゴやパッケージの「オリエン・決定」の際に、もう一度読み返すような使い方もおすすめです。ロゴデザイナーやパッケージデザイナー、ジングルやサウンドロゴを作られる方、ネーミングを中心に活躍されているコピーライターの方にもお薦めです。「体系的にまとめるとこんな風になるのか」といった発見があるかもしれません。
マーケティング学者の中でも、世界を代表するフィリップコトラー先生の書籍です。この本の特徴は、80の重要なマーケティングキーワードについて、簡潔にかつ本質的にえぐっているところです。広告から始まり、流通とチャネル、競争優位、コーポレートブランディングといった、マーケティングには欠かせない重要キーワードと共に、経験マーケティング・CRM・データベースマーケティング・ロイヤルティといった最近の話題のキーワードもしっかりと盛り込まれています。
お薦めの理由は、なんと言っても読みやすいこと。文章が短いというのもありますが、経営者や学者の心に残るコメントがたくさん盛り込まれています。どこから読んでもいいというのもありがたいです。
マーケティングのことがどうもよくわからないという方にも、キーワードでさっと読めますし、マーケティングのことは実務でも書籍でも一通り勉強してきたという方にも、新しい気づきを与えてくれる本だと思います。
「顧客満足」「価値」「品質」「市場」こういったキーワードを2〜3Pにまとめて、かつ本質的な問題定義があるのは、さすがコトラー先生という感じです。「差別化」というページでは「死んだニワトリの肉が差別化できるのだから、どんなものでも差別化できる」と書いてありました。もちろん、「デザイン」というキーワードもしっかりと本書にはあります!詳しくは本を読んで見てください!
いままでの日本語で書かれたパッケージデザインの本の中では、最も総合的にまとめられたものの1つだと感じました。
1番の魅力はページデザインの読みやすさです。
論理的な文章だけだとわかりにくい内容を、グラフィカルなパッケージ例を使っていることで、すーっと頭に入ってきます。もちろん、内容の広さと深さも魅力です。
筆者の体験を元にして、マーケティングとのかかわりや、パッケージデザインプロセスで重要なことが、短くそして体系的にまとめられています。
構成は4つに分かれており、最初にパッケージデザインのマーケティングにおける役割と問題点について、その後、パッケージデザインを構成する要素1つ1つを解剖して解説しています。そして世界中の数々のパッケージデザインの作品の紹介、最後に参考文献という構成です。事例として登場するパッケージデザインもすばらしいものが盛りだくさんで、見ているだけでも楽しめます。
<商品企画担当の方へ>
「プロジェクトの成功は、最初の指示説明の質の関係することが多い。明確な企画は、デザイナーの下した決定すべてについての理論的根拠を支える」P68 参照
<小売業のPB開発の担当の方へ>
「著者は、既存ブランドを模倣するように依頼されるのを残念に思う。それは私たちの信じるものすべて(デザインの力、企画の独自性、私たちの創造力)を傷つけるばかりか、小売業者が自らのブランドと商品にまったく自信を持っていないことをにおわせるからだ。」P32 参照
<デザイナーの方へ>
「デザインの背後にある概念を小さなインデックスカードに書けないのなら、デザインを持っていることにはならない」P68 参照
様々な立場の方に楽しんでいただける1冊です。
片平秀貴先生のブランドに関する本です。
ソニー、ノードストローム、ベンツ、ナイキ、ネスレといった身近な12社のインタビューを通して、パワーブランドの本質に迫っています。パワーブランドとは何か、組織・顧客・社会といった視点からパワーブランドの共通項を発見しています。
あとがきに“この本は私がホンネで書いたものである”というように、この本を読んでいるとインタビューを通じて、筆者の感じたパワーブランドの熱い魂のようなものをジーンと感じることができる、そんな本です。
ブランドマネジメントは実際には様々な管理手法や価値評価の指標が存在します。また多くの書籍が出ているので、そういった書籍を通じて、独自のブランド創造・管理についての考え方を再構築することが、マーケターにもクリエータにも求められていると思います。 ただ、そういった書籍を読むと同時に、原点であるブランドにこめられた熱い、それこそがブランドの本質なんだということをこの本を通じて、感じていただければと思います。
日本デザインセンターを創立した梶 裕輔さんの著書です。
この本の魅力は「主張があること」です。
しかも「長年の経験」と「理論」の両方に裏づけされている主張なので説得力もあります。
企業価値・経営ビジョン・ブランド・IMC・CM・新聞広告こういった切り口で、今の広告の迷走を指摘し、その原因・背景を整理しています。
こう書くと誤解されそうですが、決して、固い本ではありません。
主張がある本なので、共感できることも反論できるところもあるかもしれません。
●「商品を売ること」の責任は1から10まですべてプロモーションの仕事
● 広告は商品を売るためのものではない
● 広告の60%以上は無駄遣い
●「中長期的な経営ビジョン」との連動がない
●「商品に差はない」という広告の思い上がり
どう思われますか?
「目的を達成する文章」はどう書くか?それがこの本のテーマです。読んでいて驚くのはパッケージデザイン開発に驚くほど共通点があるということです。例えば、「分かるということは過去の記憶と一致すること」と書かれています。その人の記憶に働きかけるように文章を作っていく必要があるというのです。
これはパッケージデザインでも同じ。
例えば「おいしさ」を伝えたい。そのためには見る人のどんな過去の記憶と一致させてあげれば「おいしさ」が伝わるのか。 デザイナーは無意識に同じことを考えているのかもしれません。
また、この本で対象としている文章とは、芸術文ではなく、相手が熱心に振り向いてくれない実務文を前提としています。 これも雑多な情報の中で振り向いて、瞬時に理解してもらう使命を背負わされた「広告」や「パッケージ」に共通している背景です。 本書では最初に、脳が文章を理解するプロセスに触れ、それぞれのプロセスで何を気をつけなければならないかについて章ごとにまとめてあります。
「高校生でも読めるように」「使える実務書目指して」と書いてあるとおり、非常に読みやすく要点がまとめてありますが、クリエイティブに大切なエッセイが詰まっています。
「目的を達成するパッケージ」はどうデザインするか?そんなテーマに置き換えて読んで見るとたくさんの発見があると思います。
ヨーロッパ4カ国の代表的なスーパーで売られているパッケージや雑貨をピックアップしてまとめた本です。おすすめの理由は単純に楽しいということです。普段使い慣れているはずのものが、各国によってこんなにおしゃれに楽しくなるんだという発見が、たくさんつまった本です。どれもセンスや驚きがあって買いたいものばかり。本の構成も実によくできています。
イギリス・フランス・ドイツ・スェーデンそれぞれの首都にあるスーパーチェーンを国ごとにポジショニングし、お店の雰囲気やターゲットがわかりやすく書いてあります。
そのチェーンごとにセンスのいいPBのパッケージや雑貨を中心に紹介しています。国ごとの違いとターゲットごとの違い、そしてクリエータのセンスの違い、そういったものを楽しみながらみることができます。日本でのPBも「NBに似せて、デザインする」という時代は終わりにきていると感じます。これからはNBとは違う、各チェーンのコンセプトにあった独自の見せ方やデザインコンセプトでPB商品開発を進める時代に入っていると思いますが、そういう意味でもいいお手本になるかもしれません。
1986年に創刊された本です。「〈精神〉・〈民俗〉・〈環境〉・〈場所〉の四つをキーワードに超領域的な研究・考察を行っている本で、2004年秋のテーマは「ホスピタリティビジネス」が特集になっています。日・英・仏・西・独・伊等のページもあり、 多言語版となっています。正直内容は学問的なのでかなり難しい内容となっております。
なぜこの本がお薦めかといいますと、この本、実はあの「下町のナポレオンいいちこ」と同じなのです。三和酒類株式会社さんが協力して発行している本なのです。
一見何も関係ないように見えますが、時代に流されず、コツコツといいものを発信していく。そんないいちこスタイルが脈々とながれている一冊です。強いブランドはクリエータとの信頼関係のなかで、じっくり育てていく。 そんな「いいちこ」の「骨太のブランディング戦略」の強さを教えられる一冊です。ちなみにこの本、基本的には一般売りしておらず、大学の図書館などで見れるそうです。
男性的な買い物の考え方と女性的な買い物の楽しみ方は違う。その違いをわかりやすく納得できる形でまとめています。
男性がスペックを比較しながら買い物を理屈で成功裏に終わらせることに喜びを感じるのに対して、女性は買い物自体を楽しむ。 そんな違いを5つの視点から解説している本です。
本書の主張はどちらがいい悪いではなく、両方の買い物に対する考え方を理解することが大切ということだと思います。 この本の言うとおり、女性の買物脳を理解して商品開発してくことの重要性を実感します。
開発担当者・マーケティング担当者は男性が多くても、ターゲットの多くは、女性だと思います。ロジカルに積み上げていく開発プランニングも大切なのですが、理屈ではない買い物を楽しむという女性的な買物脳を理解して、 商品開発やマーケティング、マーチャンダイジングを行うともっと色々な広がりがでるかもしれません。
この本は「グラフの書き方」に関する本です。
この本のいいところは初心者からプロフェッショナルまで、幅広い人がすぐに活用できるノウハウが詰まっていることです。 そして、非常にシンプルで体系立っています。さすがマッキンゼー流といいますか、グラフの作り方が用途に応じて、もれなくダブりなく体系化(MECE)されています。
冒頭ではよくあるグラフの失敗例が紹介されます。そこからグラフ活用の3つのステップに触れ、各ステップを紹介してから、80問の練習問題が続きます。数量的プレゼンテーションの多い方にはこの練習問題を解くことをぜひお勧めします。
この本は社内の研修でもかなり有効です。「グラフ活用の最初のステップはいいたいメッセージを絞り込むこと」「多くのグラフは知識の欲張りな羅列で『結局何をいいたいの』ということが多い」というメッセージはパッケージや広告に共通するクリエイティブの本質のような気もします。
この本の著者である岡野さんは40年にわたってNHKの美粧師として国内外の著名な方のメイクを経験されてきた方です。その中で、「一流の人たちの顔には何があるのか」をまとめたのがこの本です。
川端康成、吉永小百合、松田優作、森繁久弥、松下幸之助、本田宗一郎、田中角栄、アランドロンと出てくる人が、タイトル どおり超一流です。
メイクの仕事ならではの、こういった人たちの素顔や生き方が描かれています。 しかし、一番のおすすめは岡野さんのメイクに対する哲学です。
「さて、どう桃井かおりの良さを引き出そうかと考えた」
「たわいもない話をしながらその人の内面を見る。目鼻立ちや外見だけを見てメークをすると後で印象が崩れることが多い」
「外見に関する「らしさ〜」とは人の安心のためにつくって見せてあげるもの」
「伝えたいメッセージを顔のすべてを使って表現する」
「人気のある人は時代の雰囲気を外見のどこかに見せている」
「自分を着飾っただけで満足するのではなく、相手の気持ちも考えてみる。相手に自分を気持ちよく受け取ってもらう」
など、パッケージデザインに役に立ちそうな言葉が多くあります。
「商品の良さと真剣に向き合いその内面を見つめ、時代を反映し、買う人の気持ちを考えてパッケージに入るすべての要素をデザインする。安心のためのそのカテゴリーらしさをはずさない。」おすすめです。パッケージデザインは商品の顔ですから。
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